アンビリバボーで特集された、社長アーサーT。
アーサーTは、アメリカのマーケットバスケットというスーパーマーケットの経営者でありCEO(最高経営責任者)です。
アーサーTは人に愛されて経営していましたが、ある時にある事情で経営から外されてしまいます。
その後多くの人々の声により復帰するのですが、それまでの道のりがすごいのです。
それではアーサーTの感動のストーリーについてご紹介したいと思います。
マーケットバスケットとは?
マーケットバスケットは、アメリカのスーパーマーケットです。
各地にチェーン店があり、アメリカ全土に79店舗あります。
1916年にギリシャから移民してきた兄弟が協力して立ち上げられたスーパーです。
家族経営で経営されてきたマーケットバスケットですが、創業者の兄弟にも子供ができ、お店は子供たちに相続されることになります。
アメリカで有名なスーパーといえばウォルマートなどがありますが、もっと低価格でサービス重視の人気のスーパーマーケットだそうです。
アーサーTとアーサーSは兄弟
創業者の子供達はアーサーTと弟のアーサーSで、2008年にその2人にスーパーが相続されました。
いわゆる世代交代でした。
相続後マーケットバスケットはチェーン店を増やして拡大していきました。
2008年にアーサーTがマーケットバスケットの社長になりました。
アーサーTは「人を大切にする」経営を大切にしていて、多くの人から慕われていました。
一方アーサーSは「利益を大切にする」経営でした。
アーサーTは、お客も従業員も家族同然に大切にして、待遇も手厚くサポートし、各にはしっかりと利益を還元するスタイルで経営していました。
一方アーサーSは、お店の利益がなにより一番だと考え、たとえアーサーTの経営で売上高が良くなっても、株主の利益を追求してないと疑問を感じていました。
アーサーTが経営から排除
アーサーSは株主が儲かっていないことも不満に思っており、
常日頃からアーサーTのことを快く思っていなかったアーサーS。
マーケットバスケットの株式が
アーサーTが49.5%
アーサーSや他の親族等株主が50.5%
を保有していたため、決定権がアーサーSにあり、アーサーTを経営から排除して追放してしまったのでした。
アーサーT復帰のデモまで
アーサーTがいなくなってから、アーサーSは2名のCEOを雇い入れました。
しかしそのCEOが過去に大企業の業績を悪化させていた人物だったり、アーサーSの自分達の利益を優先するスタイルも影響してか、経営は悪化する一方でした。
アーサーTサイドの幹部も8名が職場放棄したり、従業員は仕事をボイコットしたり、最悪の状態に。
しかも多くの客がデモを起こし「アーサーTを返せ」というプラカードを持って押し寄せました。
幹部や従業員だけでなく、客もデモをおこしボイコットをすることに。
更には取引先の会社までアーサーSの経営に対してボイコットしました。
品物を運ぶ運転手もボイコット、
最後には品物も従業員もお客もいない状態になりました。
ボイコットの様子はこちらです。
ボイコットは更にエスカレートして、「アーサーTが戻るまではマーケットバスケットでは購入しない」という流れになり、客達は他のスーパーマーケットで購入したレシートをあちこちに貼って「マーケットバスケットはこれだけ損をした」と言ったり、SNSでデモを拡散させました。
このデモが2ヶ月も続き、困った業者が政治家にまで相談します。
最後にはアーサーSは、アーサーTを経営に復帰することを認めますが、55.5%の株(総額15億ドル)を購入するように条件をつけました。
不可能に思われましたが、地元の投資会社などが援助して、アーサーTは無事マーケットバスケットの経営に復帰!!
こちらがアーサーTが復帰した時のスピーチです。
このスピーチが感動的だと話題になりました。
この話はマーケットバスケットの奇跡として、書籍化もされています。
アーサーTは人を第一に考えてきたので、人から愛されて人に救われるという、アメリカの国民を動かした、感動的なストーリーでしたね。
この騒動が起きたのが、2014年と最近なのも驚きますね。
現在はCEOとして復帰し、経営も立ち直っているとのことです。